漢方で*赤ちゃん迎える院長blog

新型コロナウイルスと自らの健康管理改革~ 妊活にもつながる道

前回のblogにも書いたように、今回の新型コロナウイルス問題は、最後はウイルスと個人個人の戦いであり、個人個人がウイルスと一対一で向き合うしかありません。大きな流れの渦に巻き込まれないように、個人個人の小さな頑張りが大事だと思います。

自らの”健康管理”に気を配り自己の免疫力を高め、ウイルスに感染しない、感染しても軽症ですむような自己免疫力を高める体作りが大事です。そのために自らの体を健康に保つための、普段からの日常の養生(食事・睡眠・運動)に心掛けることが大切になります。その機会としては、今回のコロナウイルス問題は、自分の健康管理を見直す良い機会だとも思います。

そして、この普段からの養生(食事・睡眠・運動)は新型コロナの問題だけでなく妊活の問題にも大きくかかわってきます。なぜなら、妊娠・出産は子宮・卵巣だけの問題でなく体全体の問題だからです。妊娠・出産する場所は子宮・卵巣ですが妊娠は体全体で行うものです。そして妊娠は流産せず最後は出産しなければ何も意味がありません。そのためにも妊活(妊娠・出産)の土台となる体作りが大切です。

不妊治療にかかわらず、今の医学の治療をみていると、個々の臓器にこだわり、それを構成している体全体の流れを重要視しない傾向があります。勿論、最先端医学の発展も素晴らしいものがあります。しかし、個々の臓器をつなぐシステムについて、余り考えていないように思われます。

『風邪は万病のもと』と言いますが、普段から風邪を引かない体作りが大事になります。また、漢方には『五臓六腑みな咳せしむ、ひとり肺のみにあらず』という言葉があります。私の父は、それをもじって、『五臓六腑みな妊娠せしむ、ひとり子宮のみにあらず』、だから『妊娠には、漢方での母体作りが大事ナンじゃ』と患者さんによく診察中に話していました。

今回の新型コロナウイルス、「致死率が低いが感染力が高い」のが問題。現在の時点では、新型ウイルスの免疫を持たない人が大部分なので、日本の限らず世界中に広まる状況が続いています。だからこそ新型ウイルスに負けない、自らの免疫力upのための体作りを行う、自らの『健康管理改革』の意識が大切です。

そして、同じことは妊活にも言えます。妊娠の基本は体です。その土台となる母体があり妊活(妊娠・出産)にむすびつくのです。高度生殖医療のこの30年の技術進歩は目覚ましものがあります。しかし患者さん一人一人を診る態度は、以前にもまして疎かになったように思われます。

人間は、皆、個人個人違うものです。どんな治療でも、そこから落ちこぼれる人がいます。それは西洋医学でも東洋医学でも同じことがいえます。だからこそ、個人個人一人一人の状態を観察し、個人に見合った治療することが重要です。自然妊娠にしても高度生殖医療にしても、”妊娠しやすい母体作り”、は共通です。

日々の診察から感じられるのは、この新型コロナウイルス問題と同じように、不妊症の患者さんは心が非常に疲弊した人が多いように思われます。ホルモンの検査数値だけでその人の排卵~採卵~生理の流れを判断する先生が多いのも、その一因だと思います。その基になる体を診てないのです。その一つに、女性の体にとって様々な情報が詰まった基礎体温、それすら見ない先生や施設が、最近ますます増えています。機械のように扱われるのが続けば、心が疲弊するのは仕方ないことです。まさに『病を診て人を診ず』です。

昔から、「生理は健康のバロメーター」と言われます。まずは身長・体重・体脂肪の問題。気候の影響、仕事の疲れやストレス。食事のバランス・睡眠の質と時間の確保、有酸素・無酸素運動の確保等々、様々な要因の上になりたつ生理。それがあっての妊娠・出産、そして血液検査の値です。

血液検査は日常生活という、日々の生活の経過がありその結果として出るものです。また生理は排卵という結果であり、その排卵をうながす指令は脳の一部である脳下垂体から出るホルモンです。脳下垂体も脳の一部ですからストレス等の影響を受けて当然です。だからこそ、生理は様々なストレスで生理周期が乱れるのです。

妊娠する場所は子宮・卵巣ですが、妊娠は体全体で行うもの、そして最後は出産すること。そのための”母体作り”が大切です。自然妊娠するくらいの体の状態で、高度生殖医療に臨まないと妊娠・出産は覚束ないと思いす。そのためには自らの『健康管理改革』です。ピンチをチャンスに変えることは、今回の新型コロナウイルス問題でも妊活でも同じことだと思います。

因みに、私が始めた『健康管理改革』は┅
食事・睡眠・運動の3つの養生にしたがって

食事バランスの注意を今まで以上に行う。
(余り好きではない野菜を、真っ先に食べる)

睡眠の量と質を確保する。
(12時前に寝て最低7時間は寝る。
夜の9時以降はあっという間に時間が過ぎていく┅)

ジムに行けなくなった分、家でしっかり運動をする。

無酸素運動としては┅
スロースクワット×10回
腕立て伏せ×50回
腹筋×100回
3セットを週に最低4回は実行する。

有酸素運動としては┅
ウオーキング60分~90分を週2~3回。

そして、今までほとんどなかった┅
肝臓の代謝を良くして免疫力upのために

休肝日を週3回は設けています。

皆さんも、この機会を捉えて自分なりの
『健康管理改革』を行ってみて下さい。