寝相と虛熱の関係の話の続きです。
以前、診察していた時に寝相の話し始めたら、患者さんの旦那さんが『私はベッドの下で寝ます』と云う人がいました。理由を聞いたら、奥様の手足が飛んできて安眠できないと┅奥様は隣ですまなそう顔をしていました。なかなか自分の寝相の悪さは気付かないものです。
その後、奥様に六味丸地黄丸を服用してもらい、この“冷えのぼせ“は改善しました。今は一緒に寝ているそうです。そりゃ、不妊症の患者さんですから、一緒に寝ないいと赤ちゃんはできませんよねぇ。
六味丸地黄丸については、後でまた説明を┅
さて、人間、睡眠中は寝てしまうと体の動きも少なくなり筋肉の動きも減り熱生産量が減少して体が冷えてきます。布団が暖かく気持ち良い┅。
それでも時間が経つと、次第に体の表面が冷えてくるので体の芯も冷てきます。体の芯が冷えてくると体を守るために虚熱を生じます。この虚熱は体の表面に熱を帯させて体を冷えから守ろうとします。しかし、表面が熱くなると無意識に涼を求めてシーツの冷たい所を探します。その結果として体をあちらこちらさせて寝相が悪くなるのです。
寝相が悪いのは体の芯冷えているからって┅、
チコちゃんは知っていた( -_・)?
ただし、男性や子供が寝相が悪いのは反対の現象です。体の芯が熱いために起こる実熱なので、同じ寝相の悪さでも原因は真逆なのです。
ところで、虚熱は実熱ほど体を暖める力はありません。しかし皮膚の表面を暖める力くらいはあります。表面だけですから暖めるのも短時間ですみますが、体の芯を暖めていないので冷えるのも直ぐです。
さて、皮膚の表面だけでも暖まれば汗をかいて気化熱で体を冷やそうとします。冷えのぼせタイプの人が電車や建物に入ると直ぐにコートを抜いだりマフラーを取ったりするのは、この汗がコートの中で冷えて寒さを感じたり、それが冷えて風邪を引くのを嫌がるからです。ホットヨガも、もともと虚熱で上半身に熱がこもっているところに、運動して筋肉に熱が作られ更にスタジオも暑ければ、三重苦で、苦しくなるのも当然です。
また、暖房を直ぐに付けたり切ったりするのは、虚熱が決して体の芯を暖めている訳でなく、表面だけどを暖めているだけだからです。上半身が熱くなり暖房を切ると、体の芯が暖まっていないので直ぐに寒くなり暖房を付け暖まろうとするのです。暖房のスイッチのオン╱オフが忙しいのも、実は体の内面の冷えが多いに関係しているのです。
さて漢方では、このような現象を2000年以上の昔から、『腎陽虚』、『腎陰虚』もしくは『腎陰陰両虛』と言っています。
次回は、『表面の冷え』と『内面の冷え』の本質の『腎虛』の説明です。 ヒントはお風呂😌♨️のお湯🛀と火🔥の関係です( -_・)?