漢方で*赤ちゃん迎える院長blog

たかが3キロ、されど3キロ。-1  ~ケトジェニックダイエットについて~

患者さんには、漢方不妊治療においてはお腹の変化が大事だといつも話しています。妊娠しやすい人のお腹は突き立てお餅のようにフワッとして柔らかく、妊娠しにくい人のお腹は冷え性のため氷みたい冷たく硬いか、または瘀血によって石みたいに硬くなっています。そのような時には冷え性体質の人には “当帰四逆湯” などの冷えを改善する薬を投与し、体を暖め氷を溶かす感じでお腹を柔らかくして妊娠に結びつけます。また瘀血体質の人は “桂枝茯苓丸” などの駆瘀血剤により血液をサラサラにして、石を砕く感じでお腹を柔らかくし妊娠に結びつけます。

筋肉は自力で動くことができ動く時に熱を発生することができますが、脂肪は自力で動くことができず筋肉の動きについて動くだけです。脂肪は断熱材ですから勿論必要なものです。ですから余り痩せてしまうと断熱材が減り体が冷えてしまいます。しかし太り過ぎてしまうと冷たい腹巻きを巻く感じになり、体の表面から体の奥の子宮・卵巣を冷やし機能を低下させます。脂肪自体は筋肉に比べ血管の量も数も少なく、筋肉に比べ冷たい性質なので体を冷やします。いつも話すように冷えこそ不妊症の一番の原因と言っても過言ではありません。ですから昔の人は腰巻きなどをして自分のお腹を冷やさないように注意を払ってきました。

さて、日々の診察で患者さんを腹診していると、あと2~3キロ減って欲しいと思う患者さんにしばしば出会います。でも、このあと2~3キロがなかなか減ってくれないのです( ´~`)。この2~3キロがなかなか曲者なのです。 “たかが3キロ。されど3キロ” です。例えば体重を10キロくらい落として欲しい患者さんがいて┅、7~8キロまでは順調に減ってくれるのですが、あと2~3キロのあたり停滞してしまい最後の仕上げまで辿り着かない患者さんがいます。実に勿体ない限りです。

患者さんには、 “入りと出の問題” とよく話しています。入りを減らし(摂取カロリー)、出を増やす(消費カロリー)。そして消費カロリーを増やすためには運動が大事と。運動には有酸素と無酸素運動がありますが車の両輪のようなもの。とくに筋肉量を増やし消費カロリーをアップする筋トレ💪が大事と。軽の車🚙ではガソリン⛽💴を食わない。排気量をアップ(筋肉量を増やす)して脂肪が燃えやすい体にすることが大切。その中でもスロースクワットは、体で一番筋肉量の多い太股の筋肉の中で脂肪燃焼率の高いミトコンドリアを増やすので、とくに有効と話しています。

しかし、それを実践しても、そのあと2~3キロがなかなか減らない人がいます。本当に困ったものです☹️┅。。と、そこで見つけた言葉が、『ケトジェニックダイエット』です。読んでみてなるほど👀と思いました。

ケトジェニックダイエットは~体の仕組みをこれまでの脂肪燃焼系の仕組みから脂質燃焼系に変えていくこと。日々の必要なエネルギーを、外部からの糖質で得るのではなく体内の脂質を燃すことから得る体に変えていく。そのような指令を脳から送り体(脂質)が受け止める仕組に切り替えていく、そのためには、この『脳→脂質燃焼系回路』を自身の体内に形成していくことが大切だと、分かりました。

この “ケトジェニックダイエット” については次回に詳しく┅