前回からの続きです。コロナウイルス感染記3回目になります。
今回の経験をもとに漢方治療の本筋についてひとこと┅。これはコロナウイルス感染症状に限らず、全ての風邪の感染症に限らずインフルエンザにもいえることです。
いやはや、今回は色々と勉強になりました。それも2人分。そして『麻黄湯』は効くなあと心底実感。切れ味が良い。漢方医であった父がよく言っていました。薬は処方薬が少ない方が効く ┅シンプル is ベスト┅ と。確かに『葛根湯』にも「麻黄」が入っていますが処方の構成は7味。それに比べて『麻黄湯』は4味。まさに シンプル is ベスト ですね。因みに、『柴葛解肌湯』は10味ですから「麻黄」の力も分散するはずですね。
しかし、「麻黄」は発汗作用の強い薬ですから解熱後は飲むべきではありません。それは『葛根湯』も同じです。また、『葛根湯』と『麻黄湯』の違いは体に侵入する邪の強さの違いです。言い換えればウイルスの違いです。風邪の邪が程々の強さなら毛穴の閉じ方も弱いので『葛根湯』程度で済みますが、邪が強く毛穴の閉じ方も強い場合には『麻黄湯』が必要になります。コロナウイルス、インフルエンザが此れにあたります。
目安は、37度台~38度前半までなら葛根湯、38度前半を超える発熱には麻黄湯という感じです。風邪症候群は邪が体内に侵入して汗が出ず、その為に熱が下がらない状態です。しかし、この熱も体内に侵入した邪(ウイルス)を死滅させる為にはある程度は必要なものです。そして解熱後に服用すると、さらに毛穴が開き脱汗して体力が奪われます。風邪の振り返しとなるので注意が必要となります。
ところで、今回は妻も私も同じなのですが、1回目の『麻黄湯』の服用時には、熱は下がりましたが汗がでず体の表面はサラサラでした。2回目の服用の時は条文通りに服用後暫くして汗が出て熱が下がりました。その時は何故かと思いましたが、やはり条文通り汗が出て本当ににしっかり治っていくなのだと思いました。それだけコロナウイルスの邪は強いのだと考えます。
今回は『麻黄湯』の効き目を身をもって実感しましたが、解熱剤を使った場合と違い、強制的でなく自分の力で無理なく熱を下げたので、スッキリ治った感じでした。
次回は、風邪の最後の締めの治し方です。大事ですよ。。。
乞う、御期待